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注文住宅を購入しようと決め、建築を依頼する会社を選んでいると気になるのが、耐震性についてです。
耐震と一口にいっても会社ごとに異なる工法やシステムを導入しているため、結局何が良いのかわからないという人もいるかと思います。
この記事では、耐震性能や耐震等級について、工務店・ハウスメーカー選びのチェックポイントなどを解説しています。
日本の建築に市街地建築物法施行という安全基準が設けられたのが1920年にまで遡ります。その後、1924年には地震に対する対策として、耐震についての基準が定めれられました。1924年といえば、関東大震災のあった年。地震災害の経験から基準を改め、より被害の少ない家で暮らせるようにしているようにと制定されたのがわかります。
その後も1950年、1981年、2000年、2013年、2018年など大きな地震災害がある度、法の確立や改正がおこなわれています。
現在では、耐震性を示す基準値を「等級」で表し、どの程度の安全性があるのかを明示して分かりやすく表記できるようにしています。
耐震性能や耐震等級。似ている言葉に免震、免震基準、制震などもあります。それぞれについて確認していきます。
名称 | 意味 |
---|---|
耐震性能 | 地震のエネルギーを建物が吸収する力のこと。 |
耐震等級 | 耐震性能の高さを示す単位。 |
面震構造 | 地震のエネルギーを建物に届かないようにする構造のこと。 |
新免震基準 | 数年に一度訪れる大きな地震に、建物が耐えられるようにするための基準。 |
制震構造 | 地震のエネルギーを吸収し、建物に届かないようにする構造のこと。 |
耐震性能の高さを表すのが耐震等級。
免震は地震のエネルギーを建物に伝わりにくくするもの。制震は地震のエネルギーを吸収して建物に届かないようにするものです。
もともとの免震基準は、震度5までしか想定しておらず、1981年には震度5程度の地震では、一戸建ての骨組みが傷つかないこと。震度7程度の地震では一戸建ての骨組みが壊れたり倒れないことが基準になりました。
しかし近年では大きな地震が頻繁に起こっています。
例えば、1995年の阪神淡路大震災、2003年の十勝沖地震、2011年の東日本大震災、2016年の熊本地震、2018年の北海道胆振東部大震災は、どれも最大震度7の地震です。
免震基準で想定されている震度が7なので、それよりも大きな地震が来たときのことを考えると、できる限り免震・耐震ともに高い性能の家を作りたいものです。
等級性能は3段階で表します。
等級を高めるためには、家の梁を太いものにする、柱を太くする、窓を小さくするといった方法が採用されます。
とにかく地震に強い家を建てたい!という方は、耐震等級は3の家を建築できるハウスメーカーや工務店に依頼するのがよいでしょう。ハウスメーカーや工務店では、独自の研究で耐震機能を高め、揺れを小さくする工夫をしています。地震に強い、災害に強いことを売りにしているメーカーもあるので、カタログ請求をしてみてチェックしてみるのも良いでしょう。
耐震住宅を建てることは、地震に強い家を建てるということ。メリットしかないように見えますが、デメリットはあるのでしょうか?
免震基準をクリアした注文住宅を建てる場合、設置費用が数十万~数百万円かかり、施工期間も長くなります。加えて、地下室が作れないといった条件も。
自由に間取りを決めたい方は、費用を安くできて好きなように設計ができる耐震住宅を選ぶこともあります。
免震や制震は建物に揺れを伝えないようにするものですが、耐震は揺れに耐えるものなので、地震の振動そのものは建物に伝わります。そのため、状況によっては物件の破損や倒壊のリスクがあります。
また、建物が揺れるということは、部屋にあるタンスや本棚、食器棚、冷蔵庫といった背の高い家具が倒れるケースも考えられます。地震が起こった際に、倒れた家具でケガをしてしまうリスクもあると認識しておき、対策を講じておく必要があります。
自由度と費用を取るのなら、耐震。身の安全をとことん考えるのであれば免震や制震。どちらを選ぶのが良いのかご自身のことだけでなく、家族のことや生活スタイルに合わせて選ぶようにしましょう。
工務店やハウスメーカーで耐震住宅とうたう注文住宅は、どのような工法になっているのでしょうか?
代表的な工法を見ていきましょう。
耐震工法 | 内容 |
---|---|
2×4(ツーバイフォー)工法 | 軸ではなく面で支える工法。梁や柱だけでなく合板を合わせて箱型にすることで耐震性能を上げる。 |
2×6、2×8工法 | 2×4工法の枠材のサイズを大きくしたもの。 |
2×4などをを基準とした工法 | 各ハウスメーカーで研究して作られた耐震工法。 |
耐震工法で有名なのは2×4工法です。38mm×89mmのサイズの板枠を使って作ります。軸のみで作る鉄骨軸組工法では、横揺れに弱く、倒壊しやすい状態でした。より範囲の広い面で支えることにより、揺れに耐えられるのが特徴です。
最近では支える面の大きさを、より大きなものにする2×6や2×8工法を採用するハウスメーカーも増えてきました。ただ、2×4以上のサイズで建築する場合、湿度の高い日本では、木材のカビや湿気に注意が必要と言われています。
ハウスメーカーで、2×6や2×8を売りにしているときは、湿度対策をしているかをチェックしておくと過ごしやすい家を作れるでしょう。
耐震性能に関しては、ハウスメーカーが独自研究を重ねて、2×4をベースに新しい工法を生み出していることもあります。
会社名 | 耐震工法 |
---|---|
住友林業 | ビッグフレーム構法 |
セキスイハイム | ユニット工法 |
積水ハウス | グリーンファーストハイブリット |
ミサワホーム | センチュリーモノコック構法 |
一般的な柱よりも400mm以上大きなサイズの560mmの木材をメインに使っているのが遠く調のビッグフレーム構法。耐震性を高めるために役立つ「耐力壁」の役目を果たしているのが特徴。接合部は精度の高い金属を使ったメタルタッチを採用し、強度を上げています。
過去の地震のモデルを再現し、3階建てのモデルハウスが耐えられるかを実験して、耐震性をチェックしています。
2×4工法ではなく、ボックスラーメン構造ユニットを使ったユニット工法を採用しているセキスイハイム。木材ではなく形鋼を使用しているため、耐震基準を大きく上回る耐震性があるのが特徴です。
33畳までの広さなら、柱や壁のない空間が作れるというメリットも。自由度が高いのがポイントです。
シャーウッド構造材という特殊な木材を使用し、骨組みを組み立てているシャーウッド構法。接合部にオリジナルで作った金属を使っているため、強度が高くなっているのが特徴です。(メタルジョイントシステム)すべての方向からの力に対して対応するジョイントがあるため、地震のエネルギーを受け流すことができます。
120mmあるパネルを使用して耐震性を高めつつ、広い空間を作り出せるセンチュリーモノコック構法。ゼロエネルギー(ZEH)住宅やライフサイクスカーボンマイナス(LCCM)住宅の建築にも用いられています。
南極昭和基地の建築ノウハウや知識を活かした家づくりで強固な家づくりが可能です。
注文住宅を建てるときに注目しておくべきポイントを4つ紹介します。
耐震性能を決める工事は、基礎工事でおこなわれます。
2×4工法の場合、基本となるのは木材です。海外で100年使われている家にも採用されている工法なので頑丈な造りになりますが、注目すべき点があります。
それは木材の質。日本は湿気の多い国なので、使用している木材の水分率が高い場合には、建築後の変形や歪みが見られることもあり、木材がカビてしまうケースもあります。
ハウスメーカーは、耐震以外にどのような点に力を入れているのかを確認し、使用している木材はどのような特性を持っているのかも確認しておきたいポイントです。
また、作業中の様子を見せてくれる会社のように、お客さんとの信頼を大切にしている方が、どのような作業をしているか不透明な会社よりも頼りになります。
見学会や近所で建築中の家などを覗いて、会社ごとの対応をチェックしておくのも大切です。
耐震等級が3である、地盤の固いエリアであるという点は、建築会社と相談する際に確認できます。
土地探しから注文住宅を建てたいという方は、地盤の固さにも注目してみてください。
耐震等級を気にせず、耐震性能をとり入れないで家を建てたという人は、53%いるというアンケート結果があります。特別な工法でなくても「耐震等級1」と言われれば、なんとなく大丈夫な気がしてしまうため、不必要と考えてしまう人もいるかもしれません。
しかし、耐震等級1は最低限の基準をクリアしているというもの。できれば耐震等級3の注文住宅を選びたいものです。
ハウスメーカー独自で耐震・免震・制震の性能が高い家を研究していることもあるので、地震に強い家を購入したい方は、どのような対策をしているのか問い合わせてみるのも良いでしょう。
ハウスメーカーごとに耐震だけでなく、災害時の電気の備蓄、水の確保ができるシステムを採用しているケースもあります。
災害に強い家づくりをしたい人は、基礎工事、エネルギーシステムに注目して会社を比較するのも面白いかもしれません。
地震におびえず暮らせる家を建てるためにも、信頼できる会社を見つけていただければと思います。