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家の顔とも呼べる外観の大部分をつくるのが外壁です。外壁は視界に入る面積が広いほか、素材や表面の質感によっても雰囲気が大きく変わるため、どんな外壁を選ぶかによって外観のイメージは大きく左右されます。
注文住宅を建てる際には、外壁の種類や質感の違い、デザインやバリエーションについて知っておき、早い段階から理想の外観イメージを固めておきましょう。
どんな外観にすべきか分からない、どれにしようか迷っている場合には、素材の持つ特徴や機能性から選ぶのがおすすめです。
外壁は家の美観だけでなく、屋根と同じように住宅を雨風から守る役割を持っています。外壁に不具合があると壁から雨水や風が侵入することがあり、快適に過ごすことができません。そのため、外壁には高い耐水性や防風機能が求められます。
他にも、外壁は住人のプライバシーを保護したり外部からの騒音を遮断したりなど、さまざまな役割を果たします。
当たり前のことですが、雨風や人の目を気にせず静かで快適に暮らすには、外壁は欠かせない存在です。
外壁に貼るパネル状の壁材のことを「サイディング」と言います。外壁の表面に貼り付けることで建物を雨風や紫外線から守り、建物の劣化を防ぐ効果が期待できます。
さらに、外壁をサイディング仕上げにすると、住宅の断熱性能や遮音効果が高まります。素材や色、デザインなどのバリエーションも豊富なため、近年では国内のほとんどの住宅の外壁でサイディングが使われています。
サイディングは、材質や機能性でも多くの種類があります。注文住宅に用いられるサイディングの種類は以下のとおりです。
窯業系サイディングとは、セメント質と繊維質の原料でつくられたサイディングです。日本窯業外装材協会の調査によると、国内の戸建ての約8割を窯業系サイディングが占めており、最も多く使われている材質であると分かります。
このような高いシェア数から様々なデザインや機能を持つ商品が開発されており、価格帯も広めです。予算や求める機能、好みのデザインに合わせて幅広い選択肢があります。
※引用元:一般社団法人 日本窯業外装材協会「統計データ」 (https://www.nyg.gr.jp/toukei/index.html)
金属系サイディングとは、その名の通り金属を原料にしたサイディングで、金属板に断熱材がついた構造になっている外壁です。住宅に使われるものとしてはガルバリウム鋼板が有名で、窯業系サイディングに次いで人気があります。
丈夫で耐久性・耐熱性にすぐれているほか、軽量なことから地震の揺れの影響を受けにくい特長があります。
塩化ビニル樹脂を原料としたサイディングを樹脂系サイディングといいます。非常に軽く撥水性にすぐれているため、雪の多い寒い地方を中心に人気で、塩害にも強いことから海沿いの住宅にも採用されています。
シーリングを使わなくても施工できるため劣化しにくい特長がありますが、国内での取り扱い業者が少なくあまり普及が進んでいません。
木質系サイディングとは、天然木を加工したサイディングです。木ならではの質感を感じられることから、温かみのある外観や和風テイストのデザインを重視したい住宅で採用されます。
ただし、木質の性質上、他のサイディングと比べて経年劣化しやすい点には注意が必要です。価格帯も高めなため、施工とメンテナンスの両方で費用負担が大きくなります。
ALCパネルとは、気泡が入った軽量のコンクリートでつくられた外壁材です。珪石や生石灰、セメント、アルミ粉末などの原料をパネル状に成形しているのが特長で、非常に軽く断熱性や耐震性に優れていることから、一般住宅から高層ビルまで幅広い建物で使用されています。
ただし、他の外壁材と比べて費用が高く、大量に使用すると建築コストがかさみます。また、多数の気泡が含まれていることから水分を含みやすく、耐候性が低い点にも注意が必要です。
モルタルとは、セメントと砂を混ぜ合わせた建築材料です。少し前までは住宅の外壁に使用される素材として主流でしたが、住宅の洋風化や高級志向が進み、窯業系サイディングが登場してからはシェア率が低くなりつつあります。
職人が仕上げを行うためデザインの自由度が高い一方で、素材そのものが水分を吸収してしまうためひび割れしやすく、耐久性が低いデメリットがあります。ひび割れが起きないようにするためには、定期的な補修や塗装が欠かせません。
漆喰とは、石灰(水酸化カルシウム)を由来とした壁材のことで、本来はサンゴ礁を原料とした自然由来の外壁です。古くから日本の建築に用いられてきた歴史があり、お城の城壁や神社仏閣などにも多く使用されています。
職人が手作業で塗りつけるため、表面の凹凸や柄など、仕上げ方によってさまざまなデザインを作れる点が魅力です。ただし、漆喰を扱える職人が減ってきていることから費用が高く、工期も長くなる傾向にあります。
土や粘土を焼き固めたタイルやレンガを外壁に貼り付けて仕上げる方法です。タイルやレンガを貼り付けることによって高級感が生まれ、重厚な雰囲気の住宅に仕上がります。サイズや色も豊富なため、選び方によってさまざまな表情の外観を実現できるでしょう。
タイルやレンガは耐久性や耐熱性が高くメンテナンスもしやすいですが、材料費が高く施工にも手間と時間がかかります。サイディングやモルタルと比べると、初期費用の負担が大きくなる点は留意しておかなくてはなりません。
コンクリート打ちっぱなしとは、パネルやタイルなどを貼り付ける仕上げは行わず、あえて構造体であるコンクリートそのものの無機質な質感や色あいを活かす外壁です。
ただし、流し込んだコンクリートをそのまま使用するのではなく、実際には撥水材やクリア塗装を施す必要があります。
耐火性や耐震性、遮音性が高く長持ちしますが、熱が伝わりやすい特性から外気の温度が室内に伝わりやすくなります。他の外壁材と比べて材料費が高いため、初期費用が高くなる点もデメリットです。注文住宅の外壁の素材や質感にこだわると、自分の理想とする外観イメージを実現できます。外壁を選ぶ際は、見た目の美しさやデザイン性も大事ですが、機能性も大切です。建ててから長く住むことになるのですから、これから数十年住むことを想定して耐久性も考慮したうえで選びましょう。
ただ、あまりにも耐久性ばかりを追求すると、今度は予算オーバーになってしまう可能性があります。
外壁をどうするかは、外壁材の価格と耐久性のバランスを考えて選ぶようにしてください。